こんにちは!桜が満開の季節となりましたね。
皆さんお花見はされましたでしょうか。
3/25,26日に行われた第7回ワークショプ「鉄を叩いて鍛冶屋を体験」の様子をお届けします。
講師は鉄を使った作品を制作している、作家の加藤智大 氏をお迎えし、アルファベットのペーパーウェイト作りを教えていただきました。
まずは「ケガキ」という作業。
材料を折り曲げたい場所に印をつけ、「ケガキ針」や「スコヤ」という専門の道具をつかって金属に傷をつけて線を書きます。
細く、消えない線が引けるので、職人さんたちも行う作業です。
簡単な作業にみえますが、程良い力を入れなければうまくケガくことが出来ません。
最初の段階で皆さん苦労しているようでした。
次はタガネ入れ(冷間)という作業になります。
ケガキ針で線を引いたところに、さらに深い線を入れます。
「タガネ」という先端が尖った道具を材料にあててハンマーで叩きます。
金属の加工では材料を熱く加熱しないで作業するので「冷間(れいかん)」と言います。
スタッフがアシストしてタガネをあてて、ハンマーで叩きます。
リズムよい「カンカン」という音が工場に響きます。
冷間でタガネを入れた材料を今度は赤く熱して再度タガネ入れを行います。
金属は高温に熱することで柔らかくなるので、より深い溝を材料に刻むことができます。
このように金属を赤くなるまで熱してハンマーなどでたたく作業を「鍛造(たんぞう)」といいます。
熱した鉄が冷えて硬くなる前に、素早くタガネを入れるのがポイントなのだそうです。
徐々にお客さんも叩くことに慣れてきて、楽しい雰囲気になってきました。
いよいよアルファベットの形を作る作業です。
まずはタガネで溝を入れたところを赤くなるまで熱して材料を柔らかくし、材料が赤いうちにテコの要領で力を加え鉄を曲げていきます。
硬かった鉄がトーチで熱することによって簡単に曲がるので、皆さん驚いていました。
形ができたら、材料からアルファベットの形だけを切り離します。
帯状のこぎりがついた「コンタマシーン」という機械を使います。
硬い鉄を切断するのには時間がかかるので、まっすぐ切るにはゆっくりと慎重に行います。
なので皆さん真剣な顔をしています。
途中、のこぎりの刃に油をさしながら作業をします。
切り落とした材料には「バリ」といって鋭く尖ったクズが残るので、危なくないようにヤスリをかけて取り除きます。
次は鍛造で作ったアルファベットのパーツを溶接(ようせつ)して組み立てます。
今回、体験するのは電気溶接(TIG溶接)です。機械の先端から材料に向かって電気を流し材料を溶かして溶接します。
この時強い光が出るので、光を遮るマスクをつけて作業を行うのですが、これがなかなか難しい。
被ると見えないし、外すと溶接出来ないので加藤さんが横について、手取り足とり指導します。
マスクを覗いたり、外したりを繰り返して 「溶接しまーす!」の合図でボタンを押します。
今回この作業が一番苦労しているようにみえました。
皆さん無事に溶接が出来たようです。
お好みでチェーンを通す穴を、ボール盤と言う機械であけていきます。
次に真鍮のブラシでゴシゴシ磨いて金色の光沢を出して行きます。
皆さん思い思いに磨いていて楽しそうです。
仕上げに錆止めスプレーを塗って完成です。
皆さん素敵なアルファベットが出来たようで、大変満足していました。
長い時間でしたがお疲れ様です。
ありがとうございました。
また次回のワークショップもお待ちしております!